2017年3月18日土曜日

母になる②妊娠後期〜入院当日

幸いなことに経過は順調で出血もなく、妊娠後期を迎えることができた。胎盤はまだ上がらないまま。子宮口(赤ちゃんが出てくるところ)をがっつり塞いでいるらしい。このままだとやはり普通には産めない。赤ちゃんより胎盤が先に出てきてしまう可能性があり、そうなると胎盤から赤ちゃんに酸素が送られなくなるので、最悪の場合酸欠で死んでしまうからだ。また、多量の出血が見込まれるため、母体も命の危険にさらされる。そういったリスクをなるべく少なくして出産できる方法が帝王切開と言うわけだ。

妊娠9ヶ月に入ろうかという頃、帝王切開での出産に備えて貯血をスタート。貯血というのは自分の血を輸血バッグに予め取っておいて、手術での輸血に備えておくことだ。一週間ごとに400ml、これを三週間行い計1200mlの貯血を行った。貧血を抑えるために鉄の薬を飲みながら、これを頑張れば、もうすぐ赤ちゃんに会える…!と、どきどきわくわくしながら貯血に通った。

そして12月、2016年も終わりに近づき始めた頃、出産予定日(帝王切開実施日)を主治医の先生と決め、諸々の手続きに追われながらあっという間に大晦日。予定日は1月11日になった。

2017年、年が明ける。もうすぐ会えるのが嘘みたいだね〜なんて言いながら部屋を整えたり、必要なものを確認したり、夫婦で穏やかな日々を過ごす。

そして入院当日。病院の個室からは東京タワーとスカイツリーが見えた。
私、ここで赤ちゃんを産むんだな、この景色は一生忘れないだろうなと思った。

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