自分から作り出されるもの、作品はうそをつけないんだな。
すごく感覚の鋭い人に絵を見てもらうと面白い。
自分の今の状況や心情、考えていることなど全てピタっと言い当てられて
「ああ、分かる人には分かるんだなあ、うそつけないなあ」と思いました。
どこかで、というか正直言えばいつも焦っていたし辛かった。
人間関係、制作、生活、自分から放り出してしまった過去の色々、、、いつもいつも何か焦っていて自分でも解消のしようが無く、でも諦める気持ちにもなれず私は私でかなり必死の毎日を送っていたのでこの言葉にどんなに救われたか分からない。
その言葉をかけてくれた方は本当ならばこんなに気さくに話すことなどできなかったはずの、すごく有名な画家の方なのだが、私の絵を見ていて若い頃の自分を思い出したと言ってこの言葉を私にかけてくださった。
「ちょっと自慢していい?僕、昔アンディーウォーホルに実際に会ってサインもらったことがあるんだよ〜、ミーハーだと良いこともあるね〜えへへ、そんな出会いがあるとね〜もうこの世界の虜になっちゃって、こんなエキサイティングな世界があるのかって、やめられなくなってしまったんだよ〜」そんな話から始まった。
「酔っぱらいの戯言と思って聞いてね〜笑。まず、良い絵だと思います。ただ、まだまだ枚数を描く必要があると思う。そうすれば表現の幅がもっと広がってもっと絵の世界を楽しめるはずだよ。あなたが諦めなければ見てるひとはちゃんと見ているから目先の利益に惑わされないでこのまま頑張って」
そんな会話ですっかり有頂天&心の柵が崩壊した私は「もやもやしていた頃、どうやってやり過ごしましたか?」と率直に今一番ぶつけたい質問をしてみた。
「作家としてのもやもや解消法はとにかく描いて描いて描いて描くこと。素晴らしいものを描こうなんて思わなくて良いから、紙の切れ端とかで全然良いからとにかく枚数を描くと必ず発見があるよ。それを積み重ねていくことが大切だよ。僕も相当モヤモヤ期あったけど〜もうそれは仕方ないの、あとは少しの運、ラッキーだね。でもそれもただ待ってる人の所には巡ってこない。僕は諦めないでいたのと、ほんとに色々ラッキーだっただけ。」
「あとね、食えてないからって理由であんまり周りに迷惑かけてるって思い過ぎない方が良いよ。してもらった事に感謝はたくさんして良いけど、自分でやってるって、存在してて良いって自分で胸を張って思っていて良いんだよ。僕も冷や飯食った時代が長かったからね〜アハハハ」
うわ〜!全部見透かされている…!!と思いました。
そうか、答えはいつも自分の中にある…
私はそれらの思いと真っ直ぐ対峙するのが怖かったのだけど、今回はそれをどうにかしたくてもがきながら描いた作品ばかりだったので、本当に丸裸、心の中を全て見透かされているようだった。
必死さばかりで空回りしていた自分と少しすっきりした顔で次の列車に乗ろうとしている自分が同じ空間で逆方向に歩き出しているようなイメージが浮かんだ。
(なんかこうゆうの、振り返った時にターニングポイントってゆうのかな〜、いつかあれがターニングポイントでした!って言えるように頑張ろう。なんてほろ酔い気分で思った笑)
意外とすぐの未来か、何十年先か、はたまた生を全うした後か。
それは誰にも分からないが諦めないで積み重ねていれば思いは必ず誰かに伝わるということだ。そして何か良いことがあったら心の中でラッキー!ってつぶやこう。
まず、今夜はかなりの大ラッキー!素晴らしい夜をありがとうございました。
自分の表現したい世界もラッキーも積み重ねの先にある。
私は私のできる事で思いを伝えていこう。
単純な私はそれからクロッキー帳に描きたいものを片っ端から描いた。
ミジンコやミトコンドリアまで、大きなサイズの一冊がもうすぐ終わりそうな勢いで描いた。何個か、新しい生命体に遭遇した。
はっ!これのことか…!!!?
今までもやってきたが、これからは意識して続けてみよう。
この小さな化学反応のような実験を積み重ねていこう。
エキサイティングな世界への扉はいつでもオープンしているのであった。
今私はやっとその世界の入り口らしきものを見つけた…??のかもしれない。
もっと見たい、もっと会いたい…!!!そう強く思った。
もしまた何かに惑わされて見失いそうになったらこの夜のことを思い出そうと思う。
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