2015年8月11日火曜日

日本クマネットワーク ニュースレター「BEARS JAPAN」表紙

人とクマの共生をはかるための活動と情報交換を行っているNGO組織、日本クマネットワーク(Japan Bear Network)より発行されている機関誌「BEARS JAPAN」の表紙デザインを担当させて頂きました!これから1年間、私の絵を表紙に使っていただきます(嬉しすぎます。。。)






































JBNとの出会いは私が動物が好きで、その当時ちょうどクマの絵ばかり描いていた時期があって、そんな時に私のことをよく知ってくれている友人が偶然にもJBNの研究員をされていて、「けいこちゃん、野生のクマ見る?」って誘ってくれて、まだ日が昇らない薄暗い中、栃木県の山中に入り、調査に同行させていただいたのがきっかけでした。
近くで見た野生のクマ、ほんとうにほんとうにカッコ良かった…!!!
今でもあの時の光景は色あせません。はっきりくっきり私の体と脳ミソに染み付いた!

JBNは様々な分野からクマとその周りの環境、人との共生などの研究をされています。
http://www.japanbear.sakura.ne.jp/cms/ 

また、オリジナルグッズのデザインもさせていただいています!
グッズはHPよりどなたでも購入いただけます。

このような機会を頂き、本当にありがとうございました。
動物や植物など、自然を追ってきた自分にとって、すごく意味のある仕事。
そしてやっぱり、思いっきり動物描けるのが単純にすごく楽しいです。
今年は動植物を思いっきり描ける仕事を増やすぞ。

次号もお楽しみに!!




2015年7月24日金曜日

友達!海!!引っ越し!!!

気付いたら、もう7月が終わりますね。おそろしや。

7月中の出来事
友達のMIDORI SANADAのブランド、H/A/R/V/E/S/Tの展示会のお手伝いをさせてもらいました。
彼女の経験してきた事や日頃どんな眼差しでものを見ているのか、じんわりと染み込んでくるような展示でした。私ももっとがんばりたいなあと思いました。
H/A/R/V/E/S/T





















最近はよく海に行きます。
昔からなのだけど、海とか山とか大きな自然を目の前にするとテンションが上がってしまって、やばい。
港町で生まれた私にとって、特に海は特別。
生まれた季節は春。桜と潮風の中、海の見える助産院で生まれた。
この日は気付いたら、ひとりだけ海ぼちゃしてしまい、着替えを借りるという失態。
心が動きすぎてある意味体を置いてけぼりにしてしまったような感じ。
普段は運動不足の大人なのに心だけはすぐに小学生のようになってしまう。

スイカ割り。惜しい!




















海の出てくる映画を見たり、海の絵を描いたり。
















そして引っ越し。
理由はもちろんあるのだけど、それにしても急遽決まった引っ越し。
引っ越しを決めたのは良いものの、なかなか次の物件も見つからず、でも限られた時間の中で決めなくてはいけないし、、、と最初は大慌てで大変だったが、やっと色々なことが落ち着き引っ越し作業も佳境である。

今の家は実家を出てから今までで一番長く住んだ所で、特に何が良いって訳では無いのだけど、何となく良くてとっても居心地の良い家でした。
建物は古くて、でも設備もそんな中で一生懸命工夫されていて、何か良いな〜ってかんじ。不便な所も沢山あったけど、不器用でかわいい奴、みたいな。

もうこんな風にこの家でふざけたりすることもないんだなって思うと少し寂しいけど、次の家でもまた楽しい色々が待っている気がするから流れに乗って行ってみよ〜って感じです。























あ〜、はやく落ち着いて絵描きたいなあ〜〜
言うてる。











2015年6月15日月曜日

「もっと誰かのために描きたい」

6月に入ってから、家に自然と人が集まることが多くなった。
会いたかった人に安心できる場所でゆっくり会わせてもらっているような感じ。
大切な人たちを迎えるための掃除は全く苦ではなく、とても清々しい気持ちにさせてくれるから不思議。
決して豪華ではないが、来てくれる人の顔を思い浮かべながら料理を作る。
お腹を満たして笑う。優しい時間が流れる。
いつもより少しだけテーブルを華やかに飾ってみたり、ちょっとしたことでこんなにも気持ちが豊かになるのだなあと改めて感じた。




















お友達からとても美味しいパンケーキの粉をお土産でいただいてから、私の中でパンケーキブームが到来。キャンプの朝に食べたパンケーキも忘れられないし、最近はパンケーキのある所に幸せがあるような気持ち。
簡単に作れて素朴な感じで食べれるのが良い。
丸いものを食べると優しい気持ちになる。




















大好きなお友達のバースデーパーティ。
ずっと内緒にしていたからとても驚いて喜んでくれた。
笑顔が集まる場所はなんて幸せなんだろう。
みんなで食べるご飯は美味しい。
全てがきらきらして、私はそれを見ているだけでぼ〜っとしてしまうくらい胸がいっぱいになった。お祝いしているはずが、とても大きなプレゼントをいただいたような気持ち。
大輪のひまわりから優しい愛が溢れていた。






























最近、少しずつ、でも確実に自分の中の何かが変わり始めている。
ずっと自分の為に描いていた絵を誰かのために描きたくなった。
これは誰かを癒したいとか優しい絵を描きたいということではなくて、自分の為に描いた絵でも必ず誰かに寄り添える部分があるのだなということを実感したと言った方が良いのかもしれない。
とても不思議だけど、私も絵を描く時に自然や動物たちの中にそういったものを感じている。動物たちは私に寄り添おうなんてもちろん思っていないのだけど、受け取る側が通じ合う部分を自然と探していて、それがピタっと合った時に何かそこに感動が生まれるんだと思う。

谷川俊太郎さんの「二十億光年の孤独」の詩に

>万有引力とは
>ひき合う孤独の力である

という一節がある。

私はこの言葉が大好きだ。
生命は皆、ひとりで生まれてひとりで死んでいく。
お母さんの胎内からおぎゃーと生まれてから、実はずっと孤独だ。
だからこそ惹かれ合って引き合う。
だから引き合った運命を大事に慈しみたいし、そうゆう中で私は絵を描いて、幾つまで生かしてもらえるのかは分からないけど、最後は宇宙の塵みたくなってフワっと消えていきたい。そうやって果てのない二十億光年の孤独の旅を続けていきたい。







2015年5月23日土曜日

Addquip クラッチバッグ、ポーチデザイン

ガジェット女子のためのPC雑貨ブランド、Addquipさんより販売されているクラッチバッグ、ポーチのデザインをさせていただきました。
























Addquip

Addquip(アドクイップ)とは

「ガジェット雑貨って、かわいいものがすごく少ない!
洋服とコーディネートもできないし、機能面ばかりでつまらない。」
そんな単純な”ガジェット女子” の想いから立ち上がった、
日々の仕事をアクティブにこなす女子たちのガジェットライフを応援する
ガジェット雑貨に特化したブランドです。
※ブランドHPより

デザインの元になっている作品は先の個展でも展示した「みずうみ」という絵です。
夢で見た嘘みたいに綺麗な湖を描いたもので、最近の作品の中で一番好きな絵でもあります。青がこれからの季節に良いかなと思っています。
こちらのサイトから購入(予約注文になります)できます。
https://addquip.stores.jp/#!/

是非チェックしてみて下さい!

2015年5月15日金曜日

日々のこと

ハナコマさんでの個展、「水に絵を描く」無事に終了しました。
お越し下さった方々、ありがとうございました。たくさんの方に絵を見ていただき、温かくも刺激的な一か月でした。
個展が終わるといつももぬけの殻みたくなってぼ〜っとしてしまう〜
やっと最近戻ってきた。
ハナコマさんのご飯はさらっとしているのに身体にじんわり染みてきて、ほんとうにおいしい。料理は愛だ〜



























30歳になりました。
お手紙やメッセージをいただいたり、親しい友人や家族にお祝いしてもらいました。
自分が思い描いていた30歳とは良い意味で全く違う30代のスタート。
何だかとても自由で穏やかです。自分の事で考えたり悩んだりできるのはとても贅沢なことだと思います。今は本当に貴重な時間をいただいているなと思う。
日々の様々な事に感謝しながらより一層自分の探究を深めていきたいと思います。




















































海で音楽聴きながらビール!





















いつも傍にいてくれる友人や家族へ。
いつも素晴らしい時間をありがとう。

2015年4月30日木曜日

あたたかいよる

自分から作り出されるもの、作品はうそをつけないんだな。
すごく感覚の鋭い人に絵を見てもらうと面白い。
自分の今の状況や心情、考えていることなど全てピタっと言い当てられて
「ああ、分かる人には分かるんだなあ、うそつけないなあ」と思いました。

どこかで、というか正直言えばいつも焦っていたし辛かった。
人間関係、制作、生活、自分から放り出してしまった過去の色々、、、いつもいつも何か焦っていて自分でも解消のしようが無く、でも諦める気持ちにもなれず私は私でかなり必死の毎日を送っていたのでこの言葉にどんなに救われたか分からない。
その言葉をかけてくれた方は本当ならばこんなに気さくに話すことなどできなかったはずの、すごく有名な画家の方なのだが、私の絵を見ていて若い頃の自分を思い出したと言ってこの言葉を私にかけてくださった。

「ちょっと自慢していい?僕、昔アンディーウォーホルに実際に会ってサインもらったことがあるんだよ〜、ミーハーだと良いこともあるね〜えへへ、そんな出会いがあるとね〜もうこの世界の虜になっちゃって、こんなエキサイティングな世界があるのかって、やめられなくなってしまったんだよ〜」そんな話から始まった。

「酔っぱらいの戯言と思って聞いてね〜笑。まず、良い絵だと思います。ただ、まだまだ枚数を描く必要があると思う。そうすれば表現の幅がもっと広がってもっと絵の世界を楽しめるはずだよ。あなたが諦めなければ見てるひとはちゃんと見ているから目先の利益に惑わされないでこのまま頑張って」

そんな会話ですっかり有頂天&心の柵が崩壊した私は「もやもやしていた頃、どうやってやり過ごしましたか?」と率直に今一番ぶつけたい質問をしてみた。

「作家としてのもやもや解消法はとにかく描いて描いて描いて描くこと。素晴らしいものを描こうなんて思わなくて良いから、紙の切れ端とかで全然良いからとにかく枚数を描くと必ず発見があるよ。それを積み重ねていくことが大切だよ。僕も相当モヤモヤ期あったけど〜もうそれは仕方ないの、あとは少しの運、ラッキーだね。でもそれもただ待ってる人の所には巡ってこない。僕は諦めないでいたのと、ほんとに色々ラッキーだっただけ。」
「あとね、食えてないからって理由であんまり周りに迷惑かけてるって思い過ぎない方が良いよ。してもらった事に感謝はたくさんして良いけど、自分でやってるって、存在してて良いって自分で胸を張って思っていて良いんだよ。僕も冷や飯食った時代が長かったからね〜アハハハ」

うわ〜!全部見透かされている…!!と思いました。
そうか、答えはいつも自分の中にある…
私はそれらの思いと真っ直ぐ対峙するのが怖かったのだけど、今回はそれをどうにかしたくてもがきながら描いた作品ばかりだったので、本当に丸裸、心の中を全て見透かされているようだった。
必死さばかりで空回りしていた自分と少しすっきりした顔で次の列車に乗ろうとしている自分が同じ空間で逆方向に歩き出しているようなイメージが浮かんだ。
(なんかこうゆうの、振り返った時にターニングポイントってゆうのかな〜、いつかあれがターニングポイントでした!って言えるように頑張ろう。なんてほろ酔い気分で思った笑)

意外とすぐの未来か、何十年先か、はたまた生を全うした後か。
それは誰にも分からないが諦めないで積み重ねていれば思いは必ず誰かに伝わるということだ。そして何か良いことがあったら心の中でラッキー!ってつぶやこう。
まず、今夜はかなりの大ラッキー!素晴らしい夜をありがとうございました。

自分の表現したい世界もラッキーも積み重ねの先にある。
私は私のできる事で思いを伝えていこう。

単純な私はそれからクロッキー帳に描きたいものを片っ端から描いた。
ミジンコやミトコンドリアまで、大きなサイズの一冊がもうすぐ終わりそうな勢いで描いた。何個か、新しい生命体に遭遇した。
はっ!これのことか…!!!?
今までもやってきたが、これからは意識して続けてみよう。
この小さな化学反応のような実験を積み重ねていこう。
エキサイティングな世界への扉はいつでもオープンしているのであった。
今私はやっとその世界の入り口らしきものを見つけた…??のかもしれない。
もっと見たい、もっと会いたい…!!!そう強く思った。

もしまた何かに惑わされて見失いそうになったらこの夜のことを思い出そうと思う。

2015年4月2日木曜日

個展はじまる

つつじヶ丘にあるダイニングバー「ハナコマ」さんで個展、「水に絵を描く」スタートしております!
開催早々、早速絵を購入してくださったお客さまがいらっしゃったとのことで大変感激しております。
ありがとうございます!!!

今回の個展開催に関して少し小話を、、、、笑

今回の個展は私の幼少期からの人生のテーマ、というかある種コンプレックスというかそうゆうものを惜しげも無く出しています。
幼い頃から「忘れる」「無くなる」「死」など、この世の中の終わりの事象に興味を持っています。
楽しい時間は何故あっという間なのだろう、大好きだった場所や大切な事を何故忘れてしまうのだろう、死って何だろう、、、などなど。
家族の死や動物の死、身近な死に出会うのが早かったのも原因のひとつかもしれません。
元気に動いていたものが物みたいに固くなって目の光が消えて中身ってどこ行っちゃうの?みたいな事をずっと疑問に思っていました。
いつかは自分にもそんな日が来ると、理解できずただただ怖かったのを覚えています。

0歳で保育園に入り、両親はもちろん色んな大人の手によって育てられました。
3歳になると左耳の聴力を失って初めて入院しました。病院の独特の雰囲気、優しい看護婦さん、検査から入院、点滴、毎晩両親が泊まりに来てくれたこと、なかなか眠れなかった事、退院の日、今でも鮮明に覚えています。小さいながらもなんとなく、色んな人の優しさや努力で自分が生かされていることを肌で感じていました。
そして私の周りの大人はみんな真剣で真っ直ぐな人たちばかりでした。誰1人として冷たい物みたいになって欲しくないと思っていました。あたたかいままで、いつまでも笑っていて欲しいと。

保育園〜小学校くらいの時は遠足や旅行、楽しい事が始まると同時にいつも終わった後の事を考えていました。
そして家の引っ越しで転校もしました。仲良くなりすぎるとお別れがつらいと思い、なんとなくぼ〜っと過ごしていたような気がします。
そんな色々によって、いつも同じ日は無いということ、いつか必ず来る大事な人たちとのお別れ、そう思うと一瞬たりとも逃したくない。そう思うのだけど意識と裏腹に毎日は淡々と過ぎていく。どうしたら良いんだ、忘れたくない、、、という思考が発達しました。そのせいか幼少期の記憶がびっくりするくらい鮮明にあります。

((それが人生よ、それが生きるってことよ、そんなこと考えないで素直に今を楽しみなさい))
今はよく理解できます。昔より諦めもついて楽しむ事を覚えました。
でもやっぱり大人になった今でも捉えておきたいものがあります。私が忘れたくないのです。
自分の背中を押してくれた気持ちや景色や空気がすごい勢いでやって来てはすり抜けていきます。
その中の1こでも良いから形にしていつでも取り出して見ることができたら良いのに。

素晴らしい景色も優しい時間もいつか感じることができなくなる日がやって来る。
せっかく絵を描く楽しみや苦しみを与えてもらったのだから、私はこうゆう思いを絵にぶつけたらどうか、そしたら嘘がないし、自分自身ももう少し生きやすくなれるのではないか、そう思ったのです。
それが表現の道に進んだ大きな理由かもしれません。

この年齢になって(もうすぐ30歳になります)ものすごい葛藤があります。
うまく伝えられる自信が無いのですが、誤解を恐れずに言うと、「嘘がない場所で嘘の無い行為をしたい」のです。
綺麗事ではなく本気でそう思っています。
それは他人に求めるのではく、自分の中で「嘘がない場所で嘘の無い行為」を循環させる事をしたいのです。
自分の目で見て触れて実際に感じたことで作品を制作し、その瞬間を他者と共有し、そこで双方に利益が生まれ、私はその利益によってまた次の瞬間に向かっていける。自分にとって嘘が無いなと思います。


人生は「水に絵を描く」ような行為の連続だと思っています。
つまり形を留めておけない消えていく儚いもの。であり、そんなもん。でしか無いということ。
でも描き続けたらほんの少しだけ停めておくことができるかもしれません。これは私の実験です。
実験を繰り返し、その少しの希望を追いかけ続けることで私は心底今を楽しんで生きていくことができるかもなあと思っています。